アナログのメニューも欲しい人

コロナ禍では気晴らしに散歩に出るようにしていました。やっと最近になって食事や休憩のために飲食店に寄ることが増え、するとこの数年の間にあるものが変わっていることを経験しました。
それはメニューです。

ある日、立ち寄ったお店でテーブルにメニューが無いので店員さんにもらおうとすると、自分のスマホで「QRコードの読み取り」をお願いされました。スマホの画面にメニューが載っていると。お店によっては、そこから注文してくださいと言われることもありました。

コロナ禍で多くの人の手が触れるアナログメニュー(この言い方があっているかはわかりませんが)が忌避されることも今なら理解できますし、お店側からするとすぐに更新や変更のできるデジタルメニューはとても便利だろうと想像ができます。

アナログメニューは、印刷した紙をパウチにした簡易的なものや、表紙にしっかりとした紙芯を使用したワインリストのようなものなどに多くの紙が使用されています。これまでもタッチパネル式のメニューが出現してから徐々に減ってはいましたが、このような紙を使用したメニューが減っていくことは紙を商いにしている私からすると、ちょっと寂しい気もします。

 

そんな風に感傷的に書いてみたものの、アナログメニューが続いてほしいと思った最大の理由は他にあります。

その一つが、私がいい大人になってからスマホを手にした世代ですので、いまだにQRコードに緊張するということです。○○ペイの支払いの時はいつもドキドキしています。
そして最大の理由は、認めたくはないのですがスマホ画面の文字がよく見えません。

「分かる!」という人は結構いるのでは?そもそもスマホを持っていないという人もお困りでしょう。
私みたいにアナログメニューの欲しい人は、まだ結構いるのではないでしょうか。

若い世代でもスマホ老眼という症状がでているという話を聞いたことがあります。
そう考えるとアナログメニューはしぶとく残るのかもしれません。

と、期待しています。

(T)