密度が低くて軽い紙、嵩高紙(かさだかし)のお話

コロナウィルスの影響による緊急事態宣言が解除されてから3週間が経過しましたが、以前のように外出を自粛されている方は多いのではないでしょうか。

私もまだ休日はほとんど家族と家の中で過ごしておりますが、やることが決まっているので正直、退屈です。解決策を考えていたところ、妻が注文していた大量のマンガ本が届きました。今話題の作品だったので私も手に取ってみたら、『自分の知っているマンガ本と何かが違うような?何だか軽い。』こんな感覚が私の頭の中でいっぱいになりました。

前振りが長くなりましたが、私が買っていた頃(約30年前)と紙の感じが違っていたのです。

ここからは自分の興味で手持ちのマンガ本との比較を載せています。手持ちの材料が少なかったこともあり、あまり専門的な部分には触れておりませんので、情報の過不足等についてはご容赦ください。

今回は1998年4月初版のA(以下A)と2019年7月初版のB(以下B)の①本の重さ ②ページ数 ③1ページ当たりの重さ ④紙の厚み ⑤束 ⑥紙質を個人で比較してみました。

結果は下の表のようになりました。

 

Aの本(1998年)

Bの本(2019年)

①本の重さ

135g

125g

②ページ数

182P

192P

③1ページ当たりの重さ

約0.74g

約0.65g

④1ページの紙の厚み

0.1mm

0.11mm

⑤束(つか)※背幅のこと

約12mm

約12mm

⑥紙質

柔らかく軽い

Aより更に柔らかく軽い

 

まず結論としてこの結果から、今回のテーマである『嵩高紙(かさだかし』が使われていると考えました。嵩高紙とは密度が低くて厚さがあるのにふんわり軽い紙のことです。ハンバーグで例えると、肉の代わりに豆腐を使うと厚みは大体同じだけどフワフワに仕上がるというイメージです。

ページ数がBの方が多いにもかかわらず、本の重さがAよりもBのほうが軽いということから嵩高紙を使われているので、軽いと感じたのだと思います。

今回はマンガ本を比較してみましたが、マンガ本以外の本も嵩高紙に変わっているのかもしれません。紙の本推しである私としては、こんなちょっとしたところからでも、紙に興味をもってもらえたらいいなぁ…と思っています。

当社でもエアラス、OKカサブランカ等の嵩高紙を取り扱っておりますので、

是非一度お問い合わせください。

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