「紙の裁断加工とは?精度を追求する職人が語る技術とこだわりと工夫」
「紙を切るだけ」と思われがちな裁断加工。
でも実は、仕上がりの品質を左右する、すごく大事な工程なんです。
当社では、大量の紙もミリ単位で正確に断裁し、いつでも安定した仕上がりをお届けしています。
今回は、そんな現場で働く職人に“裁断のこだわり”について聞いてみました!
① 裁断加工ってどんな作業?
Q.裁断加工とは、具体的にどんな作業?
A.
裁断加工とは、手帳や製本など、さまざまな用途で使用される紙材を、指定された寸法に正確に切り揃える作業のことです。一見すると単純に思われがちですが、実際にはすごく精度が求められる仕事です。数ミリの誤差でも製品として成立しなくなる可能性があるため、細心の注意が必要とされます。
Q.どんな紙を裁断することが多いですか?
A.
上質紙や特殊紙(ファンシーペーパー)、厚紙(板紙・ボール紙)をはじめ、紙クロス、ビニールクロス、布クロスなど、いろんな種類の紙を扱っています。
Q.裁断にはどんな機械を使ってるの?
A.
ロール紙を平判にカットする「巻き取りシートカッター」と、直線でカットする「ギロチン断裁機」を使っています。
② 精度が命!プロのこだわり
Q.裁断加工で気をつけているポイントは?
A.
やっぱり「まっすぐ、正確に切る」ことですね。紙は種類によって伸び縮みしたり、重ねて切ると圧でズレたりするんです。だから、刃を入れる位置だけじゃなく、紙の向きや押さえ方にも気を配っています。
Q.ミリ単位の精度はどうやって出してるの?
A.
機械の調整も大切ですが、最終的には「目」と「手」と「耳」の感覚が頼りです。経験を重ねることによって、「あれ?ちょっとズレてるな」とか「いつもと音が違うな」って、感覚で分かるようになります。
Q.紙の種類や厚みで難しさは変わりますか?
A.
はい、すごく変わります。厚くても薄くてもそれぞれの難しさがあって、滑りやすい紙や傷がつきやすい紙も気をつかいますね。
③ 経験がモノを言う!プロの工夫
Q.長年の経験で身についたコツや工夫は?
A.
たとえば薄い紙を切るときはズレやすいので、上下に当て紙をしてカットします。あとは刃の切れ味にもすごくこだわります。切れ味が落ちると断面が毛羽立つんですよ。だから、刃の交換のタイミングも目で見たり音を聞いたりして判断しています。
Q.よくあるトラブルとその対処法は?
A.
紙が反って寸法に誤差が出ることがあります。そういうときはロール紙を逆に巻き返して、数日置いて反りを取ります。その巻き方や置く日数は、気温や湿度、紙の状態を見ながら調整しています。
④ 職人目線で見る、裁断加工のやりがい
Q.この仕事の面白さ、やりがいって?
A.
やっぱりカットがきれいに仕上がったときですね。「よし、きれいに切れたな」って思えると嬉しいですし、想定より早く仕上がったときも達成感があります。
⑤ 未来の職人さんへ
Q.若い人にこの仕事の魅力を伝えるなら?
A.
「地味だけど、奥が深いよ」って言いたいですね。今は機械も進化してますけど、最後の仕上げはやっぱり人の技術。指先ひとつで仕上がりが変わるからこそ、気を抜けない。でも、その緊張感の先にある達成感は格別ですよ。
自分が切った紙が、日本中や世界の様々な商品に使われてると思うと、ちょっと誇らしい気持ちになります。
まとめ
紙の裁断加工って、ただ紙を切るだけじゃありません。
一見シンプルに見える作業の中に、細やかな気配りや経験による判断、そして確かな技術が詰まっています。
株式会社古河では、日々まじめに丁寧に作業と向き合う職人が、紙一枚一枚の仕上がりに責任を持って取り組んでいます。
「きれいに切る」「ズレなく揃える」——そんな当たり前を守るために、地道な工夫や感覚の積み重ねが活かされています。
何気なく手に取った紙製品の背景に、こんな職人の仕事があるんだな、とふと思い出してもらえたら嬉しいです。
【(株)古河 裁断加工についてはこちら】
(K)
