あるアーティストの紙に対するこだわり

先日、同業者の紙屋さんと話をしていた時のことです。
昔はCDが全盛だったので、そこに使われるジャケット、歌詞カードなどに紙が多く使用されていました。しかし昨今のダウンロードですっかりCDが売れなくなっているので、音楽業界の紙の使用量は減っているそうです。

さてジャケットや歌詞カードにはほとんど写真が入るので、きれいに写真が表現できる紙というのが使用されます。
製紙メーカー各社競って表現性のいい紙を持っているので、その数は白い特殊紙だけで何十種、厚さや色などを入れたらもしかしたら何百種にもなるかもしれません。

その紙屋さんによると大体CDの仕様はデザイナーさんに決定権があるので、使用する紙もデザイナーさんが決めるそうなんですが、ある超大物歌手は自ら【紙指定】をしてCDを作るそうです。しかもいつも決まった紙。紙にまでこだわっているんですね。

さすがは超大物アーティストという【紙屋にとっては】伝説的なお話でした。

(T)